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不確定変動幅に許容制限がない安定化手法
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多くの動的システムが,なんらかの不確かさを内包しており,システムの挙動が現在の状態だけではなく過去の状態にも依存しているシステムが多く存在します.
したがって,動的システムの安定化問題を考える場合,不確定変数と不確定時間遅れを含むシステムモデルに対して,各々の不確定変動に関わりなくシステムを安定化させる問題を考えることが重要となります.
不確定システムに対して,さまざまな安定化条件が導出されていますが,それらを大きく2つに分類することができます.
1つは不確定システムの安定化可能性が不確定変動幅の大きさに依存している条件であり,もう1つはそれが不確定変動幅の大きさに依存しない条件です.
ただし,前者の安定化条件には不確定要素の許容配置に制約はありませんが,後者の安定化条件にはその制約があります.
既存の多くの研究が前者に属する安定化条件を導出してます.
前者の安定化条件では,与えられた不確定変動幅がある値より大きくなると,安定化条件を満たす解が存在しなくなり,安定化制御器の設計が困難になります.
一方,後者の安定化条件は不確定要素の配置のみに依存した条件であるため,不確定変動幅の上下限がどんなに大きく与えられても安定化条件の可解性に影響を与えないので,任意の大きさの不確定変動幅に対して安定化制御器の設計が可能です.
本研究では,後者の枠組みの安定化手法を構築します.
本研究の一部は,科学研究費補助金(20860040)の助成を受けています.
記して謝意を表します.
[参考文献]
- Tomoaki HASHIMOTO and Takashi AMEMIYA:
Controllability and Observability of Linear Time-Invariant Uncertain Systems Irrespective of Bounds of Uncertain Parameters,
IEEE Transactions on Automatic Control,
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- Tomoaki HASHIMOTO and Takashi AMEMIYA:
Stabilization of Linear Time-varying Uncertain Delay Systems with Double Triangular Configuration,
WSEAS Transactions on Systems and Control,
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- Tomoaki HASHIMOTO and Takashi AMEMIYA:
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- Tomoaki HASHIMOTO, Takashi AMEMIYA and Hironori A. FUJII:
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Journal of Dynamical and Control Systems,
Vol.14, No.1, pp.1-31, 2008. (DOI: 10.1007/s10883-007-9035-3)
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