HOME

宇宙ロボットの非ホロノミック運動に対する非線形制御

  空気浮上により摩擦のない2次元宇宙空間を模擬しています(右図). 本体に付属しているマニピュレータ(腕)を適当に動かすことで, 本体の姿勢角を所望の状態に変化させることが可能です. イオンスラスタを用いないで本体の姿勢変更が可能となり, スラスタの推進剤の節約(ミッションの長寿命化), ミッションの低コスト化,アクチュエータの冗長性などの利点があります. 系に外力が働かないので,系の角運動量は常に一定(ゼロ)です. 角運動量保存則が系に対して非ホロノミックな拘束となっています. 非ホロノミック拘束を積極的に利用することで,工学的利点が見出せる一例です.

[参考文献]
  • Tomoaki HASHIMOTO:
    Robust Simultaneous Feedback Stabilization of Space Robot Attitude,
    International Journal of Modelling, Identification and Control,
    Special Issue on Planning and Control in Robotics,
    Vol. 41, Nos. 3/4, pp.262-268, 2011. (DOI: 10.1504/IJCAT.2011.042701)